穂竜の色柄と顔について

2021/10/02

稚魚の色柄

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今日は稚魚の色柄だけ出なく、穂竜の色柄と顔に付いてを私見で有りますが書いて置きます。
先ず、穂竜と言う金魚を作成の時、土台としたのは「黒出目オランダ」の雄魚でした。この雄魚に高頭パールの雌魚を使用しました。使用した雄魚は出目金で有りながらふんたんが発達しており、この「ふんたん」と出目性を残す交配を心がけて現在に至っております。

なので、高頭パールの頭との違いはふんたんを持つ顔をしているのが穂竜の本来の「顔」であります。

「ふんたん」は「角瘤(つのこぶ)」とも呼ばれ、又の名を「龍頭(たつがしら)」とも呼ばれています。

金魚は鮒からの変化(改良)したものですが、鮒は泳ぐときにスピードが出るよう流線形に進化した形です。
鮒の顔は上見では鼠形、又は、スピッツ(先端が尖っている)型で有ります。

日本では昔から上見で金魚を鑑賞しますので、幅が有るものを良しとします。ふんたんが発達すると言う事は、横幅が出る事なのです。
重要なのでもう一度書いて置きます。上見の観賞では横幅が広い程見栄えが良いのです。つまり原型から(鮒型)改良された事を意味するのです。
尾で例えれば「鮒尾」から「三尾」の違いと同じくらいの変化(改良)なのです。

その意味で眼幅の有る事も大事なのです。幅の有る顔が上位となるので、鑑賞(審査)は尾に重点を置くのと同じ様に頭部(顔付近)にも目を向ける様に心がけてもらえれば、観賞価値が高まるのです。

※水槽での観賞は横見の観賞になり、横見の金魚は例えば琉金などは縦幅(上下幅)のある丸味を良しとするようです。



 写真(上)今日の仔はご覧の様に穂竜の当歳です。9月下旬の撮影ですが、ふんたんが出て来ました。このふんたんは蛋白質の貯蔵とも言われ、冬の栄養の蓄積場(貯蔵場所)なので、夏の終わりからが、ふんたんの発達時期なのです。

この仔の色柄は体部の前方と表尾皿から尾の一部が黄色に発色し柄の配置ががバランスの安定を感じます。



 写真(中)この仔のふんたんや眼幅は、まずまずと思われます。色柄的には左に柄が偏りすぎており、バランス的に左が重く感じます。



 写真(下)この仔のふんたんも今時期のものではまずまずと言った発達度合いです。柄的には上に(側線より上に)発色している仔ですが上見の観賞ではこれで良いのです。願わくば、黄色が鮮やかに発色してくれればと。今日の3尾の写真の仔の中では、この仔の頭が一番発達するような気配を感じます。

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