来春の親魚、その4

2021/10/25

来春の親魚

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 観賞魚(鯉、めだか、熱帯魚)の中で、金魚が形の上で最も原種(鮒)から改良(人間の都合で)された魚です。
どの部分が改良されたかと言うと、

第一は尾鰭です(三尾、四尾、クジャク尾等)
第二は眼(出目)
第三は頭部の肉瘤やふんたんです
第四は花房

以上は人間が上から見て幅が有る事を目的に改良して来たものと理解してます。
何故かと言うと魚の観賞には、飼育容器が今日のようにガラスや透明アクリル板が無かった時代に観賞魚は産まれたからと考えるのです。

現代は透明な飼育容器が開発され、その上に社会事情で、飼育場所的余裕がなくなった事から横見での観賞が主軸になりつつあります。

その様な観賞の中でも伝統的に審査も観賞法もまだまだ上見の観賞になるのです。その上見の観賞では、幅(金魚の体形の幅)が有る事が改良金魚の醍醐味なのです。
幅の有る金魚の醍醐味は形だけでなく、色柄にも観賞価値が有るので、色柄の観賞価値は口先から、尾の先端までを意味します。

以前から書いていますが、金魚の色柄は一色で無地では単純で色柄を観賞するには物足りなさを抱くのです。
形や動きを主体の観賞魚に色柄をも加えると、双方ともにダメになるのです(二兎を追う者は一兎をも得ず)。

自分は、その二兎を追っているので、今は形には目をつぶって、我慢をしいているのです。
色柄が固定するようになれば、次は形を整えるような選別に入るようにします。

 写真(上、中、下)今日の写真は、三枚共に尾の色柄を主体に考えた仔をお見せしています。金魚の観賞は色柄も観賞の対象とする事を大切に考えております。鯉やメダカは色柄を鑑賞の第一としています。
金魚もやっと色柄に眼が行くような観賞方法に変化しつつあります。その事は国内より海外からの輸入金魚に見られる様になりました。





私は金魚の色柄は、口先から尾の先まで金魚の体、全体が色柄で成り立つような配色が望ましいと思っています。なので、「襞スカート柄」とか「来光柄」とかを発信したいと思っております。


今日の仔はその「来光柄」の初めての(今年初めて作出した事)仔を来春の採卵に予定の仔達をお見せしているのです。
今回の仔は尾筒から既に緋色が有る仔達ですが、自分としては表皿からの緋色が良いと思っています。

来光柄の仔を今回と次回に亘って紹介します(1ペアは出来ると思うのです)。
この来光柄は「襞スカート」を履いた仔でないと見られません。つまり黒青竜か五花竜の色柄しか現れない紋様なのです。

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