稚魚の色柄、その15

2021/09/12

稚魚の色柄

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 赤穂竜の作出に使用の親魚の紹介は、2021年5月7日(金)の「赤穂竜の親魚の紹介、その6」で雄親と雌親をお見せしております。

雄親は透明鱗の五花竜で、雌親は普通の穂竜です。勿論、この仔達(親魚に使用の仔の事)はカルシウム沈着のパール鱗です。

この交配のF1は雑多な色柄の仔が産まれています。全てがバラバラな色柄でなく、大まかでは有りますが色柄にも数匹づつのグループが見られます。そのグループをシリーズで紹介しています。

 写真(上)前回と前々回では透明鱗として出現したグループの仔をお見せしましたが、今回は普通鱗の仔の紹介です。普通鱗の仔は雌親に似て穂竜の色柄として表現されています。この普通鱗の表現も雌親に似た仔と、先祖返りの表現をした、黒竜に近い色柄(黒青文色)の仔が多く出現しており、その仔達は早い段階で淘汰していますので、今残している仔は何とか2色が見られる仔の数匹だけが残っています。それが写真の仔達です。



写真では上に写る仔は青文色の多い仔ですが、この青文色は越冬後には、黒い色が濃くなる仔と思うのです。この色柄の仔は長手がよく見られます、この長手も先祖返りの一つと考えられます。



 写真(中)穂竜(雌親)の普通鱗を持つ仔ですが、この仔の茶色の普通鱗にも何か雄親の赤色の鱗の気配を感じる仔です。もし、今日の3尾を親魚に使用するならば、どの色柄の仔と交配をすれば赤穂竜の作出の近道になるのか? 思案中(時間がかかる思案になりそうです)。



 写真(下)金魚を交配して思うのですが、穂竜系の金魚は未だ自分的には未固定(色柄的に)の金魚なので少しの油断でも「先祖返り」を表現します。少しでも気配が見られれば親魚に使用しない様にしてます。金魚の進化は交配によるところが重要なのです。

「先祖返り」は植物にも見られます。人工的に改良した植物は人工的に進化させた金魚と同じです。
我が家の畑と国道の境界に植えている「カイズカイブキ」の木も先祖返りがよく見られる木です。

この木は友達から譲りうけた木から、私が挿し木をして大きくした木なのですが、大きくなりすぎて強剪定(刈り込みすぎる事)をすると、必ずその部分から先祖返りの枝が現れます。
写真は昨年強剪定をした部分に先祖返りした「針葉」が伸びて来ました。写真の中央の青色の数本の枝がその先祖返りの枝です(9月10日撮影)。

※写真をクリックしますと拡大されますので、大きくしてご覧下さい。


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