穂竜、2

2022/12/05

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前回に引き続き(前回は季節が冬になった事を題にして穂竜を紹介)穂竜の話が続きます。
穂竜愛好会とは穂竜系の金魚を愛でる方の会であり、その会員の一人としてもう少し穂竜と言う魚の説明をさせて下さい。穂竜と言う金魚は弥富の金魚日本一大会 (第一回目は平成6年)
の第一回目に初めて穂竜名が世に出た金魚で歴の浅い金魚です。
当時の穂竜は、今の「藍竜」であり出生地の赤穂市の市名の「穂」を借用して付けた名前でした。「藍竜」の藍とは日本では「アイ=藍」と呼びますが、中国名では「ラン=藍」と呼び、その昔、日本にその様な色の金魚が入って来た段階で日本では藍を青と呼び換え「青文魚(セイブンギョ)」と名前を変えたようです。戦後中国金魚の輸入が解禁になって、その金魚ブームに乗っかり私も中国金魚に魅力を感じた一人です。田中角栄総理が日中国交正常化条約を締結した年(1972年9月29日)です。
当時入手した黒オランダ出目2尾(翌年雌は羽衣と化す)が、たまたまペアー(神の悪戯か!?)だったので(雌は羽衣と)交配採卵。
この何代目かの子孫に3色の高頭パールを交配それが現代に引き継がれているのです。
穂竜の名の由来は「穂」についての命名は出生地赤穂市の市名の一字から、では「竜」の字の由来はふんたんを伴った龍頭(たつがしら)と竜眼(りゅうがん)から引用しました。
(竜眼とは出目を表わす、金魚の場合は出目金と言う意味)
金魚は観賞魚です。観賞魚はその形と色柄を観賞します。金魚の観賞はヒブナから始まるのですがヒブナの色は天然のヒブナそのものの色で現在もなお同じ緋色のままです。現在は緋色の金魚は飽きられており、ヒブナは金魚掬いの遊びの材料としか認識されて居ません。
形の進化の改良は余程でない限り突然変異は不可能に近い!。錦鯉やメダカを見れば、お解りの様に色柄しか変化を求められないようです。今後の観賞魚の進化は色柄の変化を求める時期だと思っています。
穂竜と言う金魚にもその色柄を求め何色の斑紋が穂竜に相応しいか?を考えるに、最もその名に相応しい色柄は黄色で有るのではないか、黄色はパール鱗の一枚一枚を黄色に染めれば丁度稲穂の籾に見える。その黄色を発色させるのに近親交配を続けやっとここ迄の発色に辿りつきました。この黄色の発色の進行状況ではあと1~3年でタッチ可能な感じがします。
そうなれば、名の通り「穂竜」の「穂」の色柄の金魚の完成です。
 では、完成近い穂竜の親魚候補の写真の続編です。
👈の写真1
この仔の黄色は少しオレンジが入る色で自分は好みの色ですが人それぞれに黄色でも好みの黄色が有るようです。
山吹黄金色と呼ばれる黄色ですが、基本色の藍色との対じがよいのです。
この仔にも茶色が数か所見られ生地を汚して居ます。


👈の写真2
尾の親骨の強い仔か?平尾かが上見の写真では判別できません。この仔も薄い茶色が見られ目障りです。茶色系の色は侘びさびの色として好む方がいらっしゃいますが、黄色を求める者には、茶色は錆色でしか有りません。





👈の写真3
今日の5尾の中では一番茶色が少ない仔です。なので、この仔も親魚第一に考えています。黄色も無難な黄色と思います。



👈の写真4
頭部の肉瘤の色が少し赤らむこです。意外とこの肉瘤の色を好む方がいらっしゃる。
全体として黄色の面積の多い仔で黄勝柄です。


👈の写真5
この仔も親魚第一候補です。黄色に発色の面積の多いこですが、藍色と黄色の際をハッキリする仔を残したいと思っています。

※ 今の自分は色柄に特化した交配をしているため尾の形が遅れています。色柄がシッカリ固定のあかつきには形の調整に入る交配を考えます。

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