大自然の摂理、その1

2022/03/05

大自然の摂理

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身近な「自然の摂理」も、冬眠明け?と共にその基になる大自然の話が二月二七日のNHK番組の「ダーウインが来た!」で放映されていましたので、金魚の産卵にも習ってよいことが多く組み込まれていたので、ここに紹介したいと思い書く事にしました。

自分は日頃「身近な自然の摂理」として書いていますが、大きな自然の営みを参考にして針の穴ほどの
小さな小さな飼育槽でその自然の営みを再現する事は大きな矛盾を抱えながら試行錯誤の連続であります。

先ず「ダーウインが来た!」の番組の一部を自分のカメラで写した映像を交えながら自分の考えを入れ説明して見ましょう。



 

写真(上)人間が汚した海は自然を壊す働きになり、その上、乱獲で希少種に落ちたニシンの話です。
この写真はニシンの産卵の話なのです。その道の関係の方々の努力によって漁獲量が落ちてしまったニシン漁の復活が出来た夢物語の話で、先ず産卵のシーンの写真です。

ニシンが集団で産卵しますと雄の精液によって海全体が白く乳白色に見えるのだそうです。
海面の乳白色は産卵時のニシンの放精の色なのでそのスケールの大きさが推測出来ます。
この産卵の大スペクタクルを「群来(クキ)」と言うそうです。ニシンが産卵に群がる状態を指すのだそうです。
その「群来」なる産卵現象は毎年二月頃に見られる様になったとの事です。

 

地元の漁師さんの話では、「群来」は「大潮」の前後だそうです。大潮の前後の産卵は魚にとっては、淡水、海水魚に問わず全ての魚類に共通の条件かも知れません。金魚ももとを言えば海水から進化したもので、金魚の産卵時期の大潮の影響は進化した金魚と言えど、遺伝子的には抜けられない条件なのかも知れません。

写真は地元の関係者の話が字幕に書かれています「群来」は大潮の前後に見られるのだそうです。


写真(下)大雪系の地に降った雪が春になり大地の栄養を含み石狩川に流れ込み海水プランクトンの大発生となり、そのプランクトンをニシンの稚魚が食べるのです。食物連鎖が石狩川の河口一帯の数キロ以上にわたって見られるのです。

金魚の稚魚がミジンコの発生時に孵化するのと同じ事なのです。金魚の産卵が桜の開花後三週間の採卵がベストと先人の知恵が、ここの事を言っているのです。つまり、稚魚の餌の発生を時間軸に合せた物語なのです。

ニシンの産卵(群来)は二月の水温が5~6℃の時期だそうです。孵化に掛かる温度が「積算温度は100℃」とすると約20日ですが、ニシンの場合は約30日だそうです。つまり、二月の下旬の産卵では三月下旬が孵化になります。

群来は二月から始まると書かれていますので一回だけでなく数回見られると言う意味に取れます。
金魚も同じで数回の産卵でどの回かが爆発的なプランクトンの発生に合致する様になっているのです。
ニシンもどれかの群来がプランクトンの大発生に合致するのです。一回でも合致すればバンザイなのです。

三月下旬では大雪山の雪も溶けて石狩川に流れだしています。石狩川河口一帯では数キロにわたって、プランクトンの大発生が見られる時期になって居るはずです。少なくとも住民の方々の意識の変化によって川や海を汚さない気持ちが有るならば自然は甦るのです。

毎年自然が見せるダイスペクタクルが見られるのです。金魚の採卵もよく似て同じです。




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