穂竜の色柄に付いて語る、2

2024/06/07

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 私は何時も金魚は観賞魚、なので形と色柄を観賞する。特に金魚は他の観賞魚と違い色々な場所が(体部のバーツ)が変化している。変化の場所は、穂竜を例にしますと、頭部の①肉瘤、②ふんたん、③出目、➃パール鱗、➄丸みを持つ腹部、⑥尾等。他の観賞魚(錦鯉やメダカ)に見られない形を観賞の対象にし楽しみます。しかし、体形の変化は単年度では変化は期待できません、何故かと言うと遺伝子的に体部の変化は(突然変異の事)生命保持に危険なので幾重にも遺伝子の異常(変異)を阻止するよう幾重にも正常に戻す遺伝子が組み込まれているのです。

例えば人の細胞が癌化するとその細胞を破壊する遺伝子が働き癌化した細胞を融解する細胞があってその細胞の出番が働くのです。では、何故癌細胞の増殖が止まらなく大きな細胞群に発達するのかと言うと年齢的に免疫細胞が(免疫力の低下)弱って来たり癌細胞が免疫細胞の働きを弱める様なダマシ物質を放出したりして抵抗するのです。周りの正常細胞の栄養を取り込んで自分だけ(癌細胞の一人勝ち)が始まるのです(金魚も魚の癌に侵されます、皇室の有る方がその第一人者である事は有名)。まとめると、観賞魚である金魚の体形の変化はしばらくは出ないと考えられ、一方の色柄の変化はこれからも期待できるから色柄の変化を求める交配を続けます。
色柄の遺伝子は何番目の染色体のどの部分に有るのか?は全く知らないのですが、兎に角「穂竜」のイメージの色柄を求めてもう何年も経ていますが、未だ自分的に完成させておりません。先日、韓国のバイヤー様が来られ分譲を希望されましたが、「穂竜の色柄は未だ自分的には未完の金魚なので後、数年放出は無理」とお断りを致しました。それより、先ず会員の方々に「穂竜」の完成品を飼育して頂く事が先なので、会員の方々に穂竜の金魚の完成魚の有りようをこのブログで写真をお見せしながら紹介する予定で居ますので是非是非このブログをご覧頂く事を希望いたします。
先ず、金魚の祖先は「鮒」と言われていまが、その鮒の遺伝子は今の地球の環境に億の単位の年月をかけて(経て)現在の自然の環境に適合した進化をしております(コイ目コイ科コイ亜科フナ属)。その強力な鮒遺伝子から進化(変化)させた金魚の遺伝子は「ひ弱」でキャシャであるため、隙あらば最強の鮒の遺伝子に帰ろうとします。それが「先祖返り」と言う現象であります。穂竜と言う金魚は体の変化を一杯に受ける様に改変させた金魚なので隙あらば何時でも先祖返りの仔が出現します。私は何年もかけてその先祖返りを防ぐ交配を続けて来ましたが、毎年の改良の苦労を御存知ない方が穂竜系の金魚の交配をされて採卵飼育した仔を見ると多くの穂竜の特徴が先祖返りをしてしまって居る様に見えます。
なので、今年は自分の交配作出した穂竜の稚魚から理想の色柄や体形を写真でお見せしながら大きく成長するまでを説明、気長に付き合い頂けたら幸いです。
先ず、今日はその初めの一陣の写真からご覧下さい。

👈の写真1
4月16日採卵の仔で雌親3尾と雄親4尾の交配です。6月4日に水換え時に撮影しました。大きさを実感して頂くために物差しを投入しています。この写真を撮ったのは早い仔は色が(色柄が)見え始めたからです。
写真をクリックしてご覧下さい。黄色と青色が薄く見え始めたのが解ります。稚魚時期の鮒色の退色(金魚の色の発色)は6月の終わりから梅雨明け位でほぼ完成します。

👈の写真2
現在は最初の採卵の仔は約200~250尾の飼育数に絞りました。6月の30日の当歳会には100~150尾を分譲に出せるかな~と思っています。
それで、この腹の仔達の中で黄色の色の発色の始まった仔の数はまだ少なく、この写真の仔の6尾だけです。まだこれから発色が始まりますがバランスの良い配色の仔の数は数えられるぐらい少数の子に止まります。
👈の写真3
この仔と写真2の物差しの上に居る仔とは同じ仔の様です。体前半分が黄色に発色するだろうと思われ、体部の後半は藍色に発色するものと見られます。尾の開きを気にして、黄色の色柄の仔は捨てては(消しては)いけません。黄色に発色の仔を尾の形で捨てると色は再び帰って来ません。尾の開きの良い仔は何時でも必ず出来ます。尾の開きの良い仔はいつでも必ず産まれてきます。
👈の写真4
もし当歳会でこれらの仔を入手されたら来年はこれ等の仔と兄弟姉妹交配(近親交配)をして下さい。今、皆さんが持っている、別の腹の仔との交配は多くの仔を先祖返りへと引きずり込みます。貴方がたが飼育している仔は、私か見ると既に先祖返りをしています。そのような仔との交配は10年も前の穂竜のに戻ってしまいます。貴方が持つ人生の貴重な時間をむだにしないで頂きたいです。

👈の写真5
正直に書いて置きます。この様な発色の仔は一腹に数えるぐらいしか見る事が出来ません。なのでバランスの良い斑紋(色柄は)貴重なのです。この色の仔を沢山作出する様固定に(交配に)精を出して毎年進化させています。あと数年の時間を下さい。黄色の色柄の穂竜をワンサコと増やして見せます。

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