身近な自然の摂理、28

2022/02/23

身近な自然の摂理

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 兎に角寒い!。今日も当地では最高気温が5℃?。なので飼育水の水換えも躊躇してます。

これからは(冬眠明けの水換えについての事)飼育水の水換え時期の水質の急激な変化も考慮に入れなければ金魚の体力維持に大きく負担を掛けるようです。
このため先人は、全換えをやらず部分量的な水換えを行うよう指示しています。

どう言う事かと言うと春先の飼育水の水換え時は半量だけとか、3分の1量だけ換えるとかを書いています。
全量の水換えは採卵時の時に金魚に刺激を与え排卵を誘発させる時のみに行う様にします。
この時期に改めて採卵時に行う刺激についての準備を書くつもりでいます。

今日は自分の採卵時期(4月~5月)の話で「自然の摂理」に従っている理由を書きます。

前から書いています様に、自然の摂理とは太陽光線(日照時間とその強さ「気温」)を体に備わっているセンサーで感知し、分泌される酵素がカスケード的に機能変化して進むのです。
どういう事かと言いますと植物で言うなら、葉芽がふくらむのです。そして成長し葉になるのです。
冬眠していた虫は土の中から出てきて(啓蟄)繁殖行動に移行します。全ての生物が一斉に行動(繁殖の行動)に進むのです。
その行動も温度差によって少しづつずれて進行します。食物連鎖は弱い物ほど早く増えます。
今、我が家に保存の「カマキリの卵」の孵化は5月中旬になってからになります。虫の頂点に位置するからで、餌の昆虫たちが育ち始めないとカマキリは生きていけないからです。
その事を今日は書きます。

 写真(上)この写真のグラフの一部は2月8日火曜日の「身近な自然の摂理、24」にもお見せしましたグラフです。

金魚飼育に関して言えば、先ず一番に、低温細菌(低い温度でも増殖可能な細菌で気温12℃~18℃)の増殖が始まるのです。
このグラフから読み取ると低温細菌の繁殖が始まるのは平均気温から見ますと3月の上旬頃からと読めます。

この低温細菌の増殖が始まると次の生物(ゾウリムシ、ワムシ、遅れてミジンコ)達の出番となります。
自然の摂理、の食物連鎖へと繋がるのです。

原虫のゾウリムシの増殖温度は15℃~20℃で、ワムシはそれより高く、ミジンコと同じ温度になります。
ミジンコの増殖温度は20~29℃と言われていますが15℃~でも繁殖が可能です。
ここで書いているミジンコとは「タマミジンコ」です。

※ このミジンコやワムシを天然の餌とする金魚の稚魚はそれらの天然の餌が捕れなければ死滅を意味します。
なので天然の餌であるワムシやミジンコが繁殖するであろう温度に合わせて金魚の産卵は行われるのです。
その頃をこのグラフは示しているのです。昔からの先人の言葉は「金魚の採卵は桜の開花から数えて3週間後」の物が良いと言っているのです。これは私の経験では2回目の産卵が此の時期に当たります。

金魚の産卵は大体3回位に分けられて行われます。
私が思うには金魚の水温に感知する温度センサーは、微妙にその年年によって違う春の訪れの気温が違うので、金魚も一回の産卵で終わるとミジンコの繁殖時期とズレが生じた時に全滅の恐れがあります。なので、10日~15日の間隔で放卵する事によってその年の気温のずれを修正するのです。この修正によってどれかの放卵がミジンコの繁殖時期に合致すれば子孫を残す事が出来るのです。

広い海水(海)で無く、気温差が激しい陸地での川や池での生活の魚には、この様にシーズンに数回の放卵は、それらの魚の生きる知恵なのです、金魚の遺伝子の進化なのです。




写真(中)(下)何れもミジンコです。大型のダフニアと呼ばれるミジンコですがこのミジンコは年中生息しています。
数日前に掬って見ました。黒いゴマのように見える(約20個位見える)のは受精卵です。
エンドウ豆の様に鞘に2個卵が入ってます。
このミジンコは0℃以下になっても生きて居ます。何を食べて生きて居るのかは解りませんが低温でも残っている微生物でも食べて生きて居るのでしょう。
勿論、水温が上がって細菌やクロレラが増えると無精卵をお腹に持って無性繁殖をします。
金魚の稚魚餌にはなりませんが孵化して日の浅い小さなダフニアの仔は殻も柔らかなので稚魚の餌にします。

それから写真に薄緑色に見える小さなツブは「ジンタン藻」です。この藻も冬眠中の藻です。



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